<無料占い> 親が憎い。 せいこさんより。

 
 
 今回は、せいこさん(女性・30代)からのご相談です。「酷い両親と縁を切りたいと思います。散々酷い目に合わせておきながら、私が給料の良い会社に就職したら、それを周りに自慢したり、最近ではお金の無心をするようになりました。親が私を醜い子扱いしたから自尊心がゼロで苦しんできました。親に今までの鬱憤を吐き出し、『あんたらの介護をする気は無い、縁を切りましょう』と言ったら、修羅場になるでしょうか。」とのご相談内容です。
 
 
 得られた卦は、「遯之離」(遯、離へゆく)です。
 
 
 まずは「遯(天山遯)」の卦を検討します。「とん」と読みます。最上図、左側をご参照ください。
 
 「遯」は、「のがれる」と訓読みします。この卦が出た時は、細かい解釈はいろいろありますが、全体としてはただ一言、「逃げるべきだ」「引退しなさい」という運勢です。
 
 「遯(天山遯)」は、天に対して山が下から迫っている、というかたちです。天は陽なるもの、山は陰なるもの、どれほど近づかれても一線を引くべきであることから、「立派な人間はつまらない者を近づけないものだ」という言葉が示されています。
 
「遯」の占いの言葉は、
 
 逃れ隠れてこそ道が開ける。
 時勢に従って行動しよう。
 つまらない人間が勢いを得ているのだから、大事を行ってもうまくいかない。
 時勢との関係から見て、遯の意義は大きい。
 
というものです。
 
 「遯」の卦が出た時の運勢は、ただ一言。「逃げるべし」です。
 正しい意見や正論が通りにくい時期です。
 陽が消えて陰が増えていく、何となく暗い雰囲気の時です。
 事業の拡張、新装開店、そのようなことは手控えた方がよいと言われています。
 
 やや専門的な話になりますが、この卦は、「姤」→「遯」→「否」という流れの中にある運気と考えられています。
 「姤」は突発的な事象、それもあまりよくない事象との「邂逅(であい)」です。それが原因となって、運気に陰りが見えるのであれば「遯」、逃げるべきであって、そうしないと「否」、八方塞がりになってしまう。
 昔の王朝時代ならば、逃げなければ命にかかわる運勢、現代の会社経営等で言うならば、逃げる(事業を見送る)ことをしなければ倒産の危機までありうる運勢である、と考えられてきました。
 見栄や外聞、義理人情を気にしている場合ではない、とされます。
 
 
 
 次に、「離(離為火)」の卦を検討します。最上図、右側をご参照ください。
 
 「離」は、現代の感覚とは逆ですが、「麗(り)」、「くっつく」ことを意味しています。くっついて素直に行動すべきなのですが、その前提としてくっつくべき対象をしっかりと選ぶべきことを象徴しています。
 
 「離」の卦は、上下とも火・太陽を意味しています。火のような情熱・明るい知性を示すかたちです。「知性を磨き、天下を照らすべし」という言葉が示されています。
 
占いの言葉は、
 
 「離」とはくっつくこと。
 日月は天につき、草木は地につく。人は明るい知性によって、正しい道につけば、発展する。
 下から二本目に陰がある。従順さを大事にすることだ。
というものです。
 
 「離」の卦が象徴するのは、「麗」、「くっつく」ことです。
 しかし、何でもかんでもくっつけば良いかというと、そうではありません。
 「離」の卦は上下とも火を意味します。くっつく、着火の対象が不燃物では意味がないし、また、燃やしてはいけないものに火をつけては放火になってしまいます。
 だからこそ明るい知性(火・陽)をもって、燃やすべき情熱の対象をきちんと選んだ上で、燃え上がるべきであるということが示されています。また、火は取り扱いに注意すべきもの。慎みをもって、控えめに扱うのが重要だということです。
 人間関係全体について言うと、冒頭の図を見てもらいたいのですが、自分の心の柔らかい部分(内心)という陰を、硬い殻という二本の陽で挟んでいる形が、上下に向かい合っています。
 お互いに内心を見せない、見せられない、どうも意気投合できない、そういうかたちであると言われています。
 
 
 
 以上のような「遯」「離」の卦を踏まえて、せいこさんのお話とあわせて、運勢を判断します。
 「A之B」という卦が得られた時の、「A」と「B」の関係については、以下のように解釈されます。
 現在、メインとして表に出ている運気は「A」である。この「A」の中に、サブとして、「B」が内包されている。今は内部にあって表に出ていない「B」であるが、やがてこれが成長して、全体として「B」がメインとなり、表に出てくる可能性がある。その結果、運気が「A」から「B」へと変化するということができる。
 すなわち、主に内包関係と見るか、主に変化の関係と見るか、基本的な意味合いは同じですが、どちらを重視して解釈すべきかという点は問題となります。
 今回は、主に卦の性質を踏まえて、内包関係にあると解釈しました。
 
 
 
 結論です。
 
 「黙って逃げる」方が良いかもしれません。
 「きっちりと怒鳴る」のと、「黙って逃げる」のと、どちらが良いか。あるいは、他により良い方法は無いか。そうした点を、冷静に検討されることがお勧めかと感じられました。
 感情に流されて損をしないよう、まずは「どうやって、縁を切るか」を考えてみるという発想はいかがかと、提案いたします。
 
 
 
 
 今回得られた卦は、「遯、離へゆく」です。
 
 メインの運気を示す「遯」は、「逃げろ!」という意味です。イメージとしては、津波や馬賊の襲来です。
 いろいろと、「言いたいこと・やりたいこと」、「心残り」、「人情・外聞」などがあるかもしれませんが、そんなことを考慮している場面ではありません。逃げなくてはなりません。そのような運勢です。
 
 これに内包されているサブの運気が「離」です。
 「離」の卦は、上下とも「火」というかたちをしています。
 「火」は、「情熱」、「知性・理性」、「明るさ」、「くっつく」、「美しさ」等の事象を象徴します。
 そのため、「理性・知性で情熱をコントロールし、何とくっつく(何についていく)かを判断する」ことが重要とされる運気です。気をつけなくてはいけないのが、「炎上」・「情熱の空回り」となります。
 
 以上、得られた2つの卦とその関係性から、今回のご相談については、以下のように見立てました。
 「怒鳴って鬱憤を晴らすよりも、『黙って逃げる』方がお勧めのように思われる(『遯』)。あるいは、どのような行動を取るにせよ、その裏支えとして『冷静な判断』が必要になる(『離』)。」という、イメージです。
 
 「縁を切る」と言っても、せいこさんもおっしゃる通り、介護の問題はどうしても残りますよね。もう一つが、扶養の問題かと。
 この2つは、せいこさんが「縁を切ったから!」と宣言しても、役所や、下手をすれば裁判所から、「あなたは子供なんだから」的なことを言われかねない問題かと。(「応相談」的な話になるようです。専門家にご相談ください。)
 そう考えますと、「ああ、これじゃあ子供が『縁を切る』と言い出しても仕方が無いなあ」と思ってもらえるような状況を作っていくことも、大切になるかもしれないと感じられたのです。
 「怒鳴ってしまって、後々それが損にならないかどうか」、「どういうやり方が、一番確実なのか」を、いったん検討してみる必要があるかもしれません。
 
 その上で、ですが。
 怒鳴るって、怒鳴り慣れていない人には、結構難しいですよね。
 せいこさんの性格を存じ上げているわけではありませんが、もしひょっとして、「怒鳴るつもりだけど、逆襲されそうだ」あるいは、「なあなあに言いくるめられそうだ」と言うことであるならば。
 「黙って、逃げる。今後無視する。」という対応の方が、正解「かもしれない」と感じられたのです(「遯」)。
 
 どのような対応を取られるにせよ、「まずは冷静に、最適の手段を考える」(「離」)という発想があるのではないかと、提案いたします。
 
 
 
 最後に、余談となります。(易学に詳しい方向けの、ある種の表明ですので、読み飛ばしていただいて構わないのですが……。)
 
 「易占は、道徳的な占いである」というテーマを、標榜しています。
 ここから、「親と縁を切るなんてことは、そもそも占うべきではない」、「親と仲良くする方向でのアドバイスしか、許されない」という立場に立つ易者さんも、いらっしゃいます。
 しかし私は、そこまでの立場は、とりません。
 
 『周易』解釈の根底には、儒学があることは確かです。なかんずく道学が大きな貢献を果たしてきたことも、事実だと思います。
 しかし、道家的な思想もまた、『周易』の根底には存在しています。道家的な道徳観もまた、易を解釈する上での「道徳」であろうと私は考えます。
 一概に、儒学・道学的な発想(今回のご相談でいうならば、儒学・道学的な「親子観」)のみを強調する立場には、私は立ちません。
 今回の記事は、道家的な発想も意識したうえで作成したものである旨、申し添えます。
 
 
 

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